建物見学〜香川県高松市
メインは新建築9月号の表紙にもなった、屋島山上交流拠点施設「やしまーる」。
庭園にて見学が始まると、早速手作業による圧倒的な生命力、力強さを感じます。
黒くて巨大なオブジェの前にベンチがあり座ってみると少しの間動くことができない。
美術館のポスターにも採用されている「エナジー・ヴォイド」
実物は圧倒的でした。
イサムノグチの作品は何点か見たことあれど、庭園(作業場)での感動は全くの別物でした。なかなか予約取りづらいですが、香川にいかれる際にはオススメです。
「やしまーる」は開館して間もないためか、展望台以外の用途がこれといって見当たらりませんでした。
ガラスでできた壁とうねる床。うねりの間にできた空間に庭としての機能をもたせてるようなのだけれど、まだ機能はしてないかな?これからどのように利用されるか楽しみです。
窓に西日の差す時間だったので、カフェは眩しくて暑い。幅が狭いので個人的には息苦しく感じるほどでした。(スロープの傾斜も思ったより急で、、、)
とはいえ、観光客が多く訪れていてかなり混雑!!!
建物から見る景色は町と瀬戸内海を見渡せるため絶景でした。
山を下った先の四国村ミュージアムには超巨大なマユハナがありました!
見学会、相談会、雑談。
現在工事中の住宅へ家づくりを間近にする家族を案内しました。完成した物件は見学会でたくさん見たけど、工事中のものは珍しいようでしたが、その段階が見たい!とのことで。
高気密高断熱な省エネ住宅を作る上で必要なことを説明し、床の素材感、トリプルサッシ、部屋の広さの確認、小さい住宅での工夫などを見てもらいました。そのあと事務所にて住宅に関するご相談を受け、私なりの考えを提供させてもらいました。雑談を交えながら長引いてしまったが、お子さんも最後まで頑張りました!
今月末完成予定で、全然仕上げができていないにも関わらず見に来られた勉強熱心なご家族。そのような方に素敵な住宅が当たり前に提供できる環境が整うと良いと思います。
一方で、能動的に動かなければ高性能住宅に出会えない環境も変えていかないといけませんね。良い建物をコツコツと設計することでその一環になれればと思います。
月末にはオープンハウスを予定しているので、その告知も数日内には。
国際パッシブハウス・オープンデー2022
「国際パッシブハウス・オープンデー2022」が2022年11月11日(金)、12日(土)、13日(日)の3日間、開催されます。世界中のパッシブハウス・レベルの建物が、 一同に見学会を行う国際イベントです。
https://passivehouse-japan.org/event/15192/
残念ながら今のところ中国地方での見学はできません。私も数年前に四国へ行き「松前パッシブハウス 大間の家」を見学させてもらいました。パッシブハウスとはざっくり言うと地域性と立地を加味した超高性能住宅。ただ建物の断熱性能を上げれば良いわけではなく、年間を通して冷暖房のエネルギーを少なくしなければなりません。そのために日射遮蔽、日射取得の検討が必須。天気の良い日は窓から日射取得だけでエアコン不要な日も。
大間の家は四国という地域性によって基礎断熱の厚さを薄くするなどの検討がなされています。
phjホームページより
パッシブハウスジャパンの理事を務める
設計:キーアーキテクツ株式会社
施工:有限会社アーキテクト工房Pure
の二社が関わっているので、性能はもちろんのことデザインも秀逸!!
勾配屋根を活かした空間づくり、大開口による南面とデッキのつながり、空間の仕切り方等参考にしたくなるところばかりでした。
鳥取、広島、岡山では着々とパッシブハウスが立ち始めています。(参加対象物件が増えるかも、、、)
高性能をお考えの方は他のものとは一味違うパッシブハウスも検討に入れてみてはいかがでしょう?
https://passivehouse-japan.org/
エアコン掃除
ここ数日冷え込む日々で暖房を入れようか迷います。今日は天気で比較的暖かいので、弊社で設計した高性能住宅のお施主さんに「エアコンを使わない時期なので是非掃除してくださいね!」とメールを送らせてもらいました。
高性能住宅では24時間つけておくのが基本とはいえ、定期的に手を入れないとやはりカビが発生してしまいます(山陰は湿度も高いので特に要注意、つけたり消したりするよりは断然マシですが)。
エアコン内にカビがあると気流に乗って家全体へ、、、嫌ですね。
人に言ったからには自分もやらなきゃ!と我が家もエアコン掃除。なんでも自分でやってみたいので、カバーやらなんやらを外してガサゴソ、、、んー、かなり汚れてます。数年前にクリーニングしてもらってリフレッシュしたエアコンですが、やはりホコリ、カビにやられてる。汚い、、、
自分でやると構造や仕組みがわかってとても勉強になりました。youtube様様ですが。
もちろん自己責任で!
結露水はここを流れてドレン管にいくみたいです。
一通り掃除して、組み立て直し、、、通電
無事に運転再開できて一安心。(ファンが干渉して異音がありましたが、取り付け直しで解消。)
分解途中室外機への穴あけ部から風入ってたので、テープで応急処置!虫が入ってきそうなくらい大きな穴、、、施工者はこの辺り埋めないのか。取りついてしまってからは綺麗に埋めにくいので事前の確認が必要ですね。
やってみるとエアコンの周りにクリアランスがないとメンテできないなぁと、実感。設計で気をつけないといけません。(特に右側は基板があるのですぐ壁だとかなりしんどい。)
多機能なエアコン(高性能とは別)がたくさん出てますが、最低限の機能があれば他のものはいらない。きっとメンテも大変。
お店の人に言われるままエアコンを買うのではなく、そう言ったところも考慮して決めると良いです。建物の性能にあったエアコン容量も計算で出せるので、何畳用という未だに古い基準で算出してる大きさに惑わされないように。
自分でやってみると気付きがたくさんです。
PHJ中国支部勉強会2
岡山にてPHJ中国支部勉強会に参加しました。
弊社でも利用している「建もの燃費ナビ」の活用。
CPUさん指導の下、参考物件(見学した建物)を実際に入力。普段打ち込んでることが正しいことを確認しながら操作を進め、シートを出力。
外皮平均熱還流率Ua値は0.25(W/㎡・K)
監理中の住宅が0.3なので性能はさらに上!
Ua値で建物性能が語られることが多いですが、あくまで外皮の平均値なので、日射取得などが影響する「快適性」を測ることはできない。
燃費ナビでは日射を考慮できるのでUa値だけではわからない評価ができます。
しかしさすが山陽、、、
山陰の大田とは日射量が全然違う。
同じ建物でも場所が違うと、日射取得量の差が785kWh/年(=2133-1348)
山陰は日射量が少ないので、どのように設計していくべきかいつも悩みます。
いずれにせよ建物に入ってくる太陽の熱が窓から出ていく熱より大きくなれば
建物はあったまるし、計算上は日中のエアコン不要です。(無料の暖房!!)
この先電気代もどこまで上がるかわからないので、
そのあたりも考慮しながらより良い建物を設計していかないといけません。
PHJ中国支部勉強会1
週初めとは打って変わって、肌寒い気温になりました。
岡山までPHJ[パッシブハウスジャパン]中国支部の高性能住宅の見学会&燃費ナビ講習会に参加してきました。入会以前からお世話になっている倉敷木材さんの建てられた住宅は天井も板張りでとても落ち着いた空間でした。もちろん性能は折り紙付きなので、基本は6畳用エアコンで全館空調をするとのこと。電気代が軽視できない時代、住み手にとってこんなにうれしいことはないですね。
空調の考え方や、納まり、素材の使い方など、学ぶものが多い。
実際に見学し、設計者・施工者・関係者と会話をするとやはり得るものは大きいです。